今月初めに書いたブログ「ペットシッターに預けた愛犬が怪我をした場合」について、少し反響を頂きまして、せっかくだから内容を改めて書いておこうかと思います。

犬を飼っている方が、旅行等で長期に家を空ける場合に、ペットシッターさんなどのサービスを利用することがあるかと思います。まぁ便利なのだろうと思いますが、例えば、再会したワンちゃんが怪我をしていたような場合、どうすればよいか、というお話です。

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(写真はイメージです。)

法律のお話になるわけですが、ペットを預ける・預かるというのは、民法657条以下でいう寄託契約に該当するのが通常です。民法では、預けた人を寄託者、預かった人を受寄者と呼んでいまして、わかりやすく言うと、飼い主さんが寄託者でペットシッターさんが受寄者となります。

この、寄託契約という契約では、受寄者が寄託物(ワンちゃん)を保管するにあたって、預かった時の状態を維持するように注意しなければなりません。つまり、健康なワンちゃんであれば、怪我をしたり病気になったりしないよう、預かったペットシッターさんは注意する義務を負うことになります。

ここで、どの程度注意しなければならないかという義務の程度は、寄託契約が有償か無償かで異なってきます。すなわち、受寄者が無報酬の場合には「自己の財産に対するのと同一の注意」をもって保管しなければなりませんが、報酬を得ている場合にはそれより重い「善良な管理者の注意」をもって保管しなければならないことになるのです。

したがって、ペットシッターさんに報酬を支払っている場合(通常は商売なので支払っていると思いますが)には、ペットシッターとしての職業や社会的地位などに応じて一般的に通常要求される注意義務を負うことになるのです。(ちょっと漠然としていますけどね・・・。)

そして、この注意義務に違反して保管したことにより寄託物(ワンちゃん)に損害が生じれば、債務不履行(契約上の義務を果たさなかったこと)として損害を賠償しなければならないことになります。例えば、怪我をしたワンちゃんが治癒するまでの治療費、それに伴う諸経費、などを賠償しなければならないことになるわけです。なので、その損害の賠償請求をすることができるでしょう。

また、ペットシッターを事業として行っていれば、動物愛護法上の第一種動物取扱業(種別「保管」)にあたるので、動物取扱業者としての責任も負うことになります。(無登録業者にはお願いしないようにしてくださいネ。)
まぁワンちゃんが怪我をした時の状況にもよると思いますが、保管の方法などは動物愛護法施行規則などで細かく定められていますので、いきなり喧嘩腰にはならず、まずは怪我をした時の状況の説明をペットシッターさんに詳しくしていただくようお願いするのが良いかと思います。

その他、きちんと契約を書面で交わされていれば、その中身を確認して、契約内容に応じた様々な対応が可能かもしれません。こういう時のために、契約内容を書面で残していれば安心ですネ!