watage 昨日と似た書き起こしですが、PTAというものについて学ぶ機会がありましたので、やはり備忘のために書いておきたいと思います。

 PTAというのは、御存知の通り、Parent Teacher Associationの略称で、日本語で言うと「保護者と教職員の団体」です。文字通り、学校に通う子どもの保護者と学校の教職員が、子どもの学習や成長を支援することを目的として活動する団体を指しています。
 法律的には、特に根拠法令等はありませんが、平成22年に成立した「PTA・青少年教育団体共済法」という法律には、PTAの定義が定められています。

■PTA・青少年教育団体共済法(平成22年6月2日法律第42号)
(定義)
第2条 この法律において「PTA」とは、学校(学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条に規定する学校(大学を除く。)をいう。以下同じ。)に在籍する幼児、児童、生徒若しくは学生(以下「児童生徒等」という。)の保護者(同法第16条に規定する保護者をいい、同条に規定する保護者のない場合における里親(児童福祉法(昭和22年法律第164号)第27条第1項第3号の規定により委託を受けた里親をいう。)その他の文部科学省令で定める者を含む。以下同じ。)及び当該学校の教職員で構成される団体又はその連合体をいう。

 すなわち、( )内を飛ばして読むと、「学校に在籍する幼児、児童、生徒若しくは学生の保護者及び当該学校の教職員で構成される団体又はその連合体」ということになります。
 これは、あくまでこの法律において、ということではありますが、定義として定められているものとして参考にはなりますし、実際にこの定義で、社会には広く浸透しているものと思われます。

 また、上述のとおりですので、法的には、憲法21条で認められている結社の自由に基づく、任意団体ということになります(民法的にはいわゆる「権利能力なき社団」ということになるでしょう)。社会教育法に基づく社会教育関係団体にあたるともいえます(社会教育法第3章)。

 このことから、加入及び脱退については強制できるものではなく、あくまで参加は任意のものになります。
 モノの本によれば、保護者と教員が学び合うための団体であって、学校運営の後援会的機能に関しては主従の従に位置するものとして考えられているようです。

 ちなみに、学校の校舎内にPTA室を無償で確保し、学校の設備をその活動に使用できるのは、学校教育法137条の規定に基づくもので、条文は次のとおりです。

■学校教育法
第137条 学校教育上支障のない限り、学校には、社会教育に関する施設を附置し、又は学校の施設を社会教育その他公共のために、利用させることができる。

 ここで、「社会教育その他公共のため」と目的が明文化されている通り、PTAが学校設備を使用できるのは、あくまで子どもに対する支援等の公共的な目的のためであって、「加入している保護者の子どものため」という共益的な目的のためではないことに留意が必要です。

 学校に登校する際の登校班の編成や、運動会などの行事の後方支援などはPTAによって担われているのが一般的ですが、加入者でない保護者の子どもを登校班の編成に組み込まない、運動会などの行事の一部に参加させない、などの差別を行うことは、人権問題となる可能性がありますし、社会通念上認められないでしょう。

 PTAに関しては、最近特に情報インフラが整った社会となってきているため、様々な考え方の保護者の方が居て、その運営や存続が困難になりつつある、と聞き及んでいます。
 家庭事情・家族構成の多様化などの社会的背景以外にも、PTA自体が、加入の際の説明が不十分、会計処理が曖昧、名簿等個人情報の流用、学校活動との混同、などのコンプライアンス意識の欠如、理念の理解不足や厳しい財政事情、役員決定が困難、などの様々な問題を抱えています。

 もともとアメリカ由来で導入された経緯もあり、昨今ではPTAのあり方についてもう一度整理し議論すべき、という流れも強くなっています。

 今回、これらを学ぶきっかけとなった会合でお聞きした、アメリカにおいては「子どもの教育環境に関与できる当然の権利」として捉えられていて、日本のように義務感が蔓延している感覚はない、という話に、とても共感を覚えました。
 確かに、自分自身を振り返ってみると、小学校のおやじの会や畑のボランティアなどは楽しく参加させて頂いていて、そもそもの理想に近いのではないかな、と感じています。
 しかし、現実的に、多くのお母さんがたが忙しい中子どものためにやりくりして参加されているのも見ているので、あり方を考えなおす、といっても実際に走っている中では難しいのもよく分かりますし、そのハードルが高いのも事実として実感しています。

 自分の立ち位置からどのように影響が与えられるかも含めて、少しずつ意識的に何か支援できると良いなと思いました。