kame 年配の方に教えられて、「盲龜浮木」という言葉を知りました。読めますでしょうか。「マウキノフボク」と読みます。教えられたというか、「マウキノフボク」と言われて言葉の意味がわからず、自分で調べたというのが実際なのですが。
 検索では「盲亀浮木(もうきふぼく)」の方がヒットしやすいかもしれません。

 いろいろなところに解説がありましたので、殊更詳細に説明するつもりはないのですが(そもそも詳しいわけではない)、仏教の逸話からの教えみたいですね。

 あるところに盲目の亀がいて、100年に一度海面に顔を出すことがある。一方で、大海の片隅に1本の木が浮いていて、木には亀の首が入るくらいの穴が空いている。盲目の亀が海面に顔を出したときに偶然この浮木の穴にすっぽり顔が入るようなことはあるだろうか、とお釈迦様が弟子に尋ねたところ、弟子は「無いのではないでしょうか」と答えた。お釈迦様は、なかなか無いことではあるが、絶対に無いとは言い切れない、人間が生を受けて生まれてくるのはそれくらい珍しいこと(有り難いこと)なのである、と説いたという。

 「ありがとう」という言葉は、漢字で書くと「有り難う」と書きます。その文字のとおり、意味は有り難いこと、珍しいこと、を表していて、そこから転じて感謝の意味で用いられています。

 いつも感謝の気持ちを忘れないようにと心がけていますが、新しい言葉に接して、改めて「ありがとう」の意味を思い返したできごとでした。
 自分の備忘として書いておきます。