メディエーション
メディエーション、という言葉をご存知でしょうか。いわゆる「調停」のことを指していうのですが、日本で「調停」というと裁判所の調停をイメージされがちなので、少し印象が異なるかもしれません。
メディエーションとは、紛争を解決するために当事者の間に第三者/メディエーター(調停人)が間に入って話し合いをするプロセスのことを言います。
メディエーションにもいろいろな種類があるのですが、特に、私が運営のメンバーとして関わらせて頂いていた東京都行政書士会「行政書士ADRセンター東京」が採用している調停は、「対話促進型調停(facilitative mediation)」と呼ばれ、調停人が事案に関して法律判断をすることなく、当事者双方が自ら解決策を考え合意するよう当事者間の話し合いを促進する、という点に特長があります。
これは、当該紛争のことを一番良く知っていて解決できるのは当事者自身である、という理念のもと、当事者間の紛争を二人の共通の課題と捉え、課題解決のための合意を形成するプロセスを調停人がサポート(支援、エンパワー)するというものです。
行政書士となって以来、業務の傍らこのメディエーションに夢中になり、勉強やトレーニングを重ねてまいりましたが、まだまだ日本においては開拓途上の分野であるため、周りの皆さんにメディエーションの魅力をお伝えするために人前に出る機会も多くなってまいりました。
法律知識のある行政書士が調停人を務めることに一定のアドバンテージが有るわけですが、このメディエーションの技術や知識を得ておくことは、行政書士以外の一般市民の方にとっても、日常生活においてとても意味のあることだと考えています。
また、働き盛りのビジネスパーソンにとっては、このメディエーションの根底に流れる考え方は、MBAにおけるマネジメント、クリティカル・シンキングやリーダーシップ論として学ぶものと通じていますので、キャリア形成において有意義なものであると思います。
アメリカやイギリスで研究され発展してきたこのメディエーションが、日本の調停にそのまま当てはまるものではなく、日本の風土や慣習、文化などに適応するよう、その根幹の部分は変わらないまま、形を変えて根ざしていくことになると思われます。
私自身は、その過程を担う一員になれることを願って、日々勉強しトレーニングに勤しんでいます。
このメディエーションについて、皆様にお伝えすることができる機会があれば、是非お声がけ頂ければと思います。
また、弊所でもセミナーや勉強会等を開催しておりますので、ご興味のお有りの方は是非ご連絡ください。
開催予定等については、随時このサイト上で更新していきます。
よろしくお願い致します。
※講演・講師歴に関しては「講演・講師歴のページ」をご覧ください。
また、プロフィール等もご参照ください。
その他、企業様向けの研修や一般の方向けの市民講座等のご依頼も承りますので、別途ご相談ください。